4/28「あいあい傘」inそごう劇場

かなり前に演劇ぶっくで広告を見て以来気になっていた東京セレソンデラックスさんの、大阪初上陸!と銘打ったテレビ大阪開局25周年記念公演。去年の「魁!セレソンDX」はたまに見てたり見てなかったり。それでも舞台は生で観てナンボでしょ、と迷わずチケットを取りました。新しく出来たそごう劇場にも興味があったので。チケットはC列で、3列目なんだとばっかり思っていたら最前列でしたよ〜。


まず前説がありました。なんの前触れもなく役者さん二人が出てきて、世間話でもするかのように上演中の諸注意にグッズ案内。そっぽ向いて何度も「上演の妨げになる恐れがあるね」ってちょっと面白かった。
あとね、セットの遠くに見える神社と手前に連なる鳥居が奥行きを出していて、小さな燈篭も(絵だったけど)ちゃんと灯るのが良かったな。


感想としては・・・良く言えば感動作。悪く言えばお涙頂戴?周りがすすり泣いている中、役の誰にも感情移入が出来なくてちょっと困りました。
世を儚んで蒸発したはずが別の土地で別の家族を持つおっさんの身勝手さと、自分達家族を捨てたと恨みながらも会いたくて仕方がないその娘と。おっさんは捨ててきたはずの家族に負い目を持って、今の家族まで幸せに出来ないでいる。どっちもイヤ。


脚本は流石上手に出来てるね、て感じで何て言うか・・・TVの脚本なんだよねぇ。元々暗転が沢山あるのが苦手なんですけど、もうもう細切れにすべての場転が暗転で。TVのカット割りの様でした。役者さんたちのテンポは良かったと思うんですけどね。キャラクターがしっかりしてたので、台詞噛んでも許せたりアドリブもちょっと多かったけど笑えたし。直球過ぎる下ネタは笑えないんですけど〜。明らかに出来ない人にアドリブを振っていたりね。

合う合わないは別にして、良いお話で良く出来た脚本だったと思うんです。でも最後が腑に落ちない。子供時代の清太郎がさつきにお守りを渡す、現代とリンクした大事なシーン。最初は夢落ちじゃないけど、そこだけパラレルみたいな描き方なのかと思って流してたシーン。あれってあのおっさんは横浜から娘を連れて、どこだか知らない土地で死のうと思っていたんでしょうか?そしてそれを忘れて新しい家族を作ったんでしょうか?寅蔵と清太郎に連れて帰って貰わなければ孤児院行きかい?サイテーじゃん。帰り道に友達に指摘されて、憤ったのでした。


いや〜、ここまで毒舌で書いておいて何ですが、ある意味わかり易いお話だったしこんなお涙頂戴路線じゃなければまた観たいと思いました。突出した役者さんもいないけど、だからといって特に合わない役者さんもいなかったし。この路線ばっかりなんだとすれば無理だけど。次回は大阪来ないけど(苦笑)


それにしてもビバ「そごう劇場」!良い劇場だった(笑)このサイズでまた違うお芝居が観たいなぁ。